セックスでオルガズムを感じることができない、もしくはオルガズムを感じるまで著しく遅い…そういった症状のことをオルガズム障害と言います。オルガズム障害は男女ともに起こり得ることで、様々な原因が関係しています。
オルガズム障害は適切に治療や改善を図ることで、セックスの際にオルガズムを感じられるようになることも少なくありません。今回はそんなオルガズム障害の原因を男女別に提示し、それに対する解決方法をご紹介します。
- セックスでオルガズムを感じることが出来ずに悩んでいる
- パートナーがオルガズム障害かもしれない
- オルガズム障害の原因が知りたい
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ最後までご覧下さいませ。
目次
セックスやオナニーでオルガズムを感じられない?
セックスやオナニーで適切にオルガズムを感じることができない症状をオルガズム障害と言います。しかし、体調次第でオルガズムを感じにくいこともありますよね。オルガズム障害かどうかを見極めるポイントは一定期間その症状に困っているかどうかが挙げられるでしょう。一時的にオルガズムを感じることができない程度ならその時のコンディションでいくらでもなり得ます。
状況を重く見すぎるとかえって慢性化したり、悪化する可能性もあるので注意しましょう。
男性のオルガズム障害とは
男性のオルガズム障害は適切はタイミングで射精できないことが主な症状です。ここでは具体的にどんな症状なのか、男性のオルガズム障害の原因、男性のオルガズム障害を解決する方法を解説していきます。
男性のオルガズム障害はどんな症状?
まず初めに、男性のオルガズム障害にはどのような症状が該当するのか確認しておきましょう。男性のオルガズム障害で挙げられる症状は主に次の2つです。
・射精遅延
・腟内でのみ射精できない
それぞれどんな症状なのか詳しく見ていきましょう。
射精遅延
射精遅延とは、十分な性的刺激があり、かつ射精したいと思う意思があるにも関わらず、射精ができなかったり、著しく射精が遅れる症状です。特にパートナーとの性行為の最中だったりすると、プレッシャーでストレスがかかることも。
射精遅延が悪化して心因性のEDになることもあります。
膣内でのみ射精できない
射精遅延だけでなく、腟内でのみ射精ができないのもオルガズム障害に分類されます。オナニーでは射精できるにも関わらず、腟内だと射精に至ることができません。
これは膣内射精障害とも呼ばれ、偏ったオナニーなどか原因になります。
男性のオルガズム障害の原因
続いて、男性のオルガズム障害の原因を突き止めていきましょう。オルガズム障害は先天的にあることもあれば、後天的に起こることも充分有り得ます。そのため、今はオルガズム障害でなかったとしても今後以下の原因でオルガズム障害になる可能性が充分あるということを知っておいてください。
男性のオルガズム障害でよくある原因は次の5つ。
- 心理的不安
- ストレス
- 服用している薬
- 心身の不調
- 間違ったオナニー
それぞれ原因を詳しく解説していきましょう。
心理的不安
男性のオルガズム障害を引き起こす原因として、特に多いのは心理的不安です。悩みや不安があり、それがセックスにまで影響します。
一度オルガズム障害を引き起こし、それをパートナーに責められたり、指摘されることでプレッシャーになって長期化することもあります。
ストレス
ストレスでオルガズム障害を引き起こすことも少なくありません。仕事が忙しくて生じるストレス、人間関係により生じるストレスなど様々ですが、現代のビジネスマンは特にストレスを抱えやすい状況です。
そのため、ストレスを感じて思うようにオルガズムを感じることができなくなってしまいます。
服用している薬剤の副作用
持病や治療中の病気があり、薬剤を服用しているとオルガズム障害を引き起こす可能性があります。特に、抗うつ薬を服用しているとオルガズム障害を引き起こしやすくなります。
他には、睡眠薬や抗不安薬、精神薬なども性機能不全を引き起こすことがあります。
心身の不調
何らかの原因で心身に不調を来たしているとき、オルガズム障害を引き起こしやすくなります。オルガズム障害がきっかけで自分でも気づけなかった病気に気づくことができるケースもありますので、オルガズムの感じ方について「いつもと違うな」と思ったら、医師に相談することをおすすめします。
間違ったオナニー
間違ったオナニーもオルガズム障害を引き起こす原因になります。オルガズム障害の中でも、特に膣内射精障害です。
例えば床にペニスを擦り付けて強い圧力をかける床オナニーや、刺激の強いオナホールばかり使用することもオルガズム障害につながります。
男性のオルガズム障害を解決する方法
それでは続いて、男性のオルガズム障害を解決する方法を見ていきましょう。適切な方法で治療や改善を試みれば、オルガズム障害を治すことも難しくありません。完治までにかかる時間はそれぞれですが、ゆっくりと快方に向かっていくことでしょう。諦めたり、投げ出したりしないことが大切です。
投薬治療
オルガズム障害を治す方法として、投薬治療が挙げられます。泌尿器科に受診し、投薬が適当だと診断されればオルガズム障害を改善する薬を処方してもらえるでしょう。
薬の種類についてはいくつかあるので、正しい治療を受けていただくためにもここでは割愛します。
間違ったオナニーの改善
オルガズム障害のおよそ半数以上が間違ったオナニーの改善で治ると言われています。オナニーをする際の刺激を弱め、弱い刺激で射精できるように訓練します。この方法は忍耐を伴いますし、なかなか改善されなければ嫌になってしまうこともあるでしょう。
しかし、オルガズム障害の改善のためには長期的な目線で改善に励むことが大切です。パートナーにも協力してもらいながら行いましょう。
精神療法
心理的な要因が原因のオルガズム障害の場合は、精神療法を行うこともあります。何かしらの性的行為に関するトラウマや、精神的な負担でオルガズム障害を引き起こされた場合のことです。
適切なカウンセリングを受け、心理的な要因、トラウマをほぐしていくのです。オルガズム障害の原因が心理的な原因にあると感じたら、精神科の受信をおすすめします。受診の段階でよく分からなければ、ひとまず泌尿器科で良いでしょう。
女性のオルガズム障害とは
続いて、女性のオルガズム障害について見ていきましょう。女性のオルガズム障害は心理的な要因やトラウマが多いです。それに次いで、オルガズムを感じる感覚がわからない、というだけのことも。
ここでは女性のオルガズム障害の症状や原因、解決する方法をご紹介します。
女性のオルガズム障害はどんな症状?
まず初めに、女性のオルガズム障害の症状を知っておきましょう。女性のオルガズム障害の症状は主に次の2つに分けられます。
- 性行為中やオナニーで十分な性的刺激があるにもかかわらず、オルガズムを感じることが出来ない、または著しく遅延する。
- そもそもオルガズムを感じたことがない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
オルガズムの遅延
十分な性的刺激を受けているにも関わらず、オルガズムを感じることができない、または著しく遅いというのは、比較的多くの女性で見受けられる症状です。
女性はそもそもオルガズムを感じるために男性よりも多くの時間性的刺激をする必要があるケースが多いです。しかしそれを加味してもオルガズムを感じることができない、あからさまに遅すぎる(1時間以上刺激しているのにオルガズムを感じないなど)場合はオルガズム障害の可能性があります。
オルガズムそのものを感じない
生まれてこの方、オルガズムそのものを感じたことがないというケースもオルガズム障害に分類されます。しかし、これは性感帯が開発されていないが為にオルガズムを感じることが出来ないのか、オルガズム障害なのかを見極めるのが非常に難しいのが特徴。また、性的経験が少ない人もオルガズムを感じたことがないということも多いでしょう。
こういったケースの場合は、オルガズム障害と判断する前に性感帯の開発をすると良いでしょう。女性はクリトリスを除いてGスポットやポルチオなどは通常オルガズムを敏感に感じる器官ではありません。そのため、性的刺激を受けてオルガズムを感じられるように訓練する必要があるのです。
女性のオルガズム障害の原因
続いて、女性のオルガズム障害の原因を突き止めていきましょう。女性のオルガズム障害の原因として挙げられるのは次3つ。
- 心理的要因
- トラウマ
- 性的開発ができていない
男性のオルガズム障害と同様に基本になるのは原因を突き止め、それに対する解決策を施行することです。それぞれ理由を詳しく解説していきますので、もし自分がオルガズム障害かもしれないなと思っているのなら原因究明に務めてみてください。
心理的要因
女性のオルガズム障害の原因として、心理的要因は非常に大きいです。女性はそもそも脳でオルガズムを感じるとも言われているくらい、女性の心理や脳とオルガズムは密接に関わっています。
そのため、『パートナーに心を許せていない』『なにか心配事がある』『オルガズムを感じようと集中しすぎている』などがあると、更にオルガズムを感じづらくなってしまいます。
女性がオルガズムを感じるために何より必要なのは心身のリラックス。そのため、それらが叶わない状況だとオルガズムを感じることができず、結果それがプレッシャーになり慢性的なオルガズム障害になることがあります。
トラウマ
幼い頃に性的虐待を受けていたり、セックスに関して何か怖いイメージを持つような経験をしていたりすると、オルガズム障害の原因になることがあります。特に性的虐待のトラウマは重いもので、セックス自体出来なくなっている人も少なくありません。
トラウマが原因の場合は、慎重に対処する必要があります。
心身の不調
先程男性のオルガズム障害の原因をご紹介する際、心身の不調を挙げましたが、これは女性にも言えることです。過大なストレスが溜まっていて心身を消耗していたり、疲れていたり、病気にかかっていてオルガズムを感じることができないと一時的なオルガズム障害を引き起こす可能性があります。
この一時的なオルガズム障害も、長期化して慢性的なオルガズム障害に変わってしまう可能性もあるので注意しましょう。オルガズムは健康な心身にこそ訪れます。
性的開発ができていない
女性のオルガズム障害の原因として、性的開発ができていないことも挙げられます。これは先程少しだけお話しましたが、通常女性の膣内にある器官というのはかなり鈍感になっています。出産時に赤ちゃんが通り道にして出てくる場所なので、敏感だったら大変だと思いませんか。
そんな腟内も、性的刺激を受けてオルガズムを感じるように訓練することができます。これを開発と言いますが、性的開発をすることでオルガズム障害を脱却できる可能性もあります。
女性のオルガズム障害を解決する方法
続いて、女性のオルガズム障害を解決する方法をご紹介します。先程の原因を踏まえて、オルガズム障害の改善をしていきましょう。
性感帯開発
心身ともに健康で、特にストレスを抱えていないのにオルガズムを感じることができない場合は性感帯の開発をしてみましょう。先程ご紹介した、『性的刺激によりオルガズムを感じるようにする訓練』のことです。
性感帯の開発については別の記事で紹介しておりますので、そちらで詳しくご確認ください。
性感帯の開発はかかる時間は人それぞれです。短期で開発できる人もいれば、長期化する人も。これは個人差があるものなので、焦らず長い目で見て行う必要があります。
精神療法
何らかの原因でトラウマを抱えていて、そのトラウマが原因でオルガズム障害を引き起こしている場合は精神療法を取り入れましょう。適切にカウンセリングを受けることで改善に向かっていくはずです。これも男性同様にかかる時間はそれぞれですが、基本的にはゆっくり時間をかけて改善していく必要があります。
投薬治療
オルガズム障害の治療に投薬が選ばれることもあります。これは医師と適宜相談しながら選択してください。薬なのでどうしても副作用等発生する可能性もありますので、慎重に使用していく必要があります。
オルガズム障害があることで起こること
オルガズム障害は健康に直接的に関わるものではないので、いまいち緊急性に欠けます。オルガズム障害であることが発覚しても、「すぐに治療しよう!」と思う人は少ないのではないでしょうか。それこそ痛みもありませんし、「治せる時に治せばいいや」と治療に対して後ろ向きになってしまうことでしょう。しかし、オルガズム障害を放っておくと次のような弊害が起こります。
- パートナーとの仲が良好に保てなくなる
- ストレスが溜まる
- セックスに対して自分に自信がなくなる
オルガズム障害があるとセックスに前向きになることが難しくなりますから、パートナーとセックスの頻度が合わない場合関係性を良好に保てなくなる可能性があります。
また、オルガズムを感じることはストレス解消にも繋がりますが、上手くオルガズムを感じることが出来ないためにストレスが溜まる可能性があります。
また、セックスでオルガズムを感じることが出来ないために自分に自信がなくなることも。オルガズム障害を放っておいて良いことはありません。
発覚したら、なるべく早めに治療や改善を始めることをおすすめします。
まとめ:オルガズム障害かな?と思ったら
今回はオルガズム障害についてご紹介しました。もし、自分が、パートナーがオルガズム障害かな?と思ったら、原因を突き止めて適切に対処すれば改善していくことができるはずです。しかし、オルガズム障害はデリケートな問題でもあるので、改善を焦ると余計に悪化してしまうことも。ゆっくり自分やパートナーのペースで解決していってください。
また、女性の場合は性感帯開発も非常に有効です。オルガズムを感じるためにはある程度訓練が必要だということを知り、自分が快感を感じるポイントを探求していきましょう。