オルガズムって?男女のオルガズムの違い

えっちな知識

オルガズムについて詳しくご存知ですか?実は男女でオルガズムの感じ方が違います。また、オルガズムの種類もひとつではありません。それぞれを理解しておくことでパートナーと円満な関係を築くことができたり、より充実したセックスライフを送ることができるのです。今回は、そんな男女のオルガズムの違いにフォーカスして『男女でオルガズムはどう違うのか』『男女のオルガズムの違いを理解することでどういったベネフィットが生まれるのか』を詳しく解説していきます!

オルガズムとは

オルガズム(1)とは、多幸感と大きな快感を伴う性的絶頂のことです。ペニスや膣への性的刺激により骨盤周辺の筋肉が短い間隔で収縮を繰り返し、充血と筋肉の緊張が一気に開放されることで起こります。この時男性も女性も強い快感を感じます。解放された筋肉は弛緩し、手足がだらりと力が入らなくなります。心拍数が上がり、呼吸も浅く、早くなります。そのため、オルガズムを感じる際に脳に酸素が行き渡らず失神するケースもあります。

通常性器への刺激(男性ならペニス、女性ならクリトリス)でオルガズムが引き起こされますが、眠っている間に性的な夢を見て興奮すると刺激をしなくてもオルガズムが引き起こされることがあります。また、乳首や他の性感帯への刺激でオルガズムが起こることもありますが、これは稀です。生涯で男性の80%、女性なら40%の人が夢の中でオルガズムを経験するのだそうです。(2)

オルガズムは全ての人がまんべんなく感じることができるのではありません。中にはどんなに性的刺激を受けてもオルガズムを感じることができない無オルガズム症も存在します。これは女性に多く、悩みの原因にもなっています。悩むがあまりセックスに消極的になってしまう人もいます。しかし、本当は無オルガズム症ではないのに、そう思い込んでしまっているケースもあります。後程詳しくお話しますが、女性がオルガズムを感じるためには性感帯の開発が必要なことも多いので、そのためかもしれません。

男性のオルガズム

男性がオルガズムを迎える際は射精を伴うことが多く、これをウエットオルガズムと言います。対し、射精を伴わないオルガズムのことをドライオルガズムと言います。男性がウエットオルガズムを感じる際は、骨盤内の肛門括約筋や前立腺、ペニスの周りの筋肉が急速に収縮し、精液がペニスを通して放出されます。

ドライオルガズムを感じる際は少し違います。ドライオルガズムは健康な成人男性が行う場合は主に前立腺刺激から引き起こされるものです。前立腺を刺激し、開発をすることで前立腺からの刺激でオルガズムを感じることができるようになります。不応期があるウエットオルガズムに対しドライオルガズムには不応期がないので、連続してオルガズムを感じる『マルチプルオルガズム』を感じることもできるようになります。

幼少期の精通する前の少年も必然的にドライオルガズムになります。また、性機能障害でドライオルガズムとなる場合もあります。

ウエットオルガズム

射精を伴う男性のオルガズムをウエットオルガズムと言います。男性がオルガズムを迎える時に射精をするイメージがある人がほとんどでしょう。しかしこれは男性のオルガズムのひとつの形だったのですね。

男性はウエットオルガズムを迎えたあとは急速に興奮が覚め、冷静になる時間があります。これは不応期(賢者タイム)と呼ばれ、男性の生物学的に仕方のないもの。射精した後はプロラクチンというホルモンが急激に放出されることに由来します。

人間がまだ野生動物に近い生活をしてたころ、セックスの最中でさえ他の肉食野生動物に襲われる可能性がありました。そのため、家族や村を守る役割を持っていた男性はセックスが終わったら早急に冷静な視点で判断することが求められたのです。そのため、射精した直後は不応期が訪れるというわけです。

ちなみに、セックスが激しければ激しいほど不応期は強烈です。しかしその反面、不応期が強いほど、プロラクチンとともにオキシトシン(愛情ホルモンとも呼ばれる)が分泌されて、セックス後のパートナーに愛情を感じる仕組みになっています。

ドライオルガズム

射精を伴うオルガズムをウエットオルガズムと言うのに対し、射精を伴わないオルガズムをドライオルガズムと言います。ドライオルガズムは”男性のGスポット”とも呼ばれる前立腺への刺激により起こります。前立腺は男性にしかない器官で、精子を作る手助けをしたり、精子の質を保ったりする重大な役割があります。外部に露出していないものの、アナルから指や玩具を挿入して刺激することができます。

通常、ウエットオルガズムは連続してオルガズムを感じることができません。しかし。前立腺の刺激で感じるドライオルガズムなら、女性のように何度でも連続してオルガズムを感じることができるのです(マルチプルオルガズム)。この何度も押し寄せてくる快感にやみつきになってしまう男性は多いもの。

ドライオルガズムを感じるためには、前立腺の開発が不可欠です。開発をしないと何も気持ち良くありません。基本的にはアナルプラグやアナルディルドをアナルに挿入し、そのまま留置することで開発します。玩具を出し入れするというよりかは前立腺に当て続けるイメージです。前立腺の開発には結構時間がかかるもので、長い人だと数か月かけて開発することもあります。

女性のオルガズム

続いて、女性のオルガズムについて解説します。女性のオルガズムはクリトリスで感じる『外イキ』と、膣内の性感帯への刺激で感じる『中イキ』に分かれます。外イキの方が中イキよりも簡単で、中イキできない女性も外イキならできるという人は多いもの。

中イキは膣オルガズムとも呼ばれており、膣オルガズムの存在が明らかになったのは1905年、ドイツの精神科医であるジークムント・フロイトによる主張からでした。その後は他の医者や学者が様々な議論や研究を重ねて女性のオルガズムを紐解いてきました。しかし今でも謎が多い女性のオルガズム、興味深いことです。

外イキ

女性の性感帯であるクリトリスで感じるオルガズムのことを外イキと言います。女性器の入口付近にあるクリトリスは、男性のペニスの亀頭とほぼ同じ役割をする器官で、快感を感じるためだけにあると考えられています。クリトリスへの性的な刺激により充血し、ペニスと同じように勃起します。勃起時はこれまたペニス同様に硬く膨張します。クリトリスで感じる快感は、男性が射精によって感じる快感とほぼ同じような感覚を味わうことができます。下半身に電気が流れるような、目が覚めるような快感です。外イキでオルガズムを感じた後は、余韻は残らず、シャキっとする感覚になります。

クリトリスでオルガズムを感じるのに開発は必要ありません。非常に刺激に敏感な器官なので、ちょっとの刺激でも快感を感じることができるからです。早い人だと幼少期にその快感を覚え、オナニーを始める人もいるというから驚きです。もっとも、幼少期に覚えたオナニーは性欲解消目的ではなく『単純に気持ちが良いから』していることが多いですが。

中イキ

中イキは膣内の性感帯への刺激により起こるオルガズムですが、中イキの中でもGスポットへの刺激で起こるGスポットオルガズムと、ポルチオ(子宮口)への刺激で起こるポルチオオルガズムの2通りがあります。厳密に言うと膣内にはもっと性感帯があるのですが、メインで快感を感じるのはこの2つ。

Gスポットはクリトリスに並んで有名な性感帯のひとつなので、ご存知の人も多いのでは?膣の入り口から3~5cmほど進んだ膣壁の上側にある、少しザラっとしたコイン大の大きさの場所です。触っているうちに膨らんでくるのが目印です。Gスポットは点ではなく、その一帯を指すので、少しわかりづらいかもしれません。尿道海綿体という組織でできていて、刺激すると尿意をもよおすことがあります。厳密に言うとこの時感じる尿意は尿によるものではなく、潮と呼ばれる愛液です。Gスポットは刺激すれば最初から快感を感じることができるわけではなく、開発によってオルガズムを感じることができるようになります。

↑Gスポットについて更に詳しく知りたい方はこちらもご覧ください

ポルチオは膣内にある子宮口のことで、膣の入口から一番奥まで進み、行き止まりになったところにあるプニプニとした器官です。出産時にこの子宮口が開いて赤ちゃんが子宮から出てくるわけですが、通常時は固く閉ざされています。ポルチオも最初はオルガズムを感じる器官ではありませんが、開発を進めていくうちに強いオルガズムを感じる性感帯になります。ポルチオで感じるオルガズムはGスポットで感じるオルガズムをはるかに上回る快感です。しかし、ポルチオでオルガズムを感じることができる女性は10%程しかいないのだそうです。

連続イキ(マルチプルオルガズム)

女性は、連続イキ(マルチプルオルガズム)と呼ばれる感じ方をすることもできます。男性の場合は射精した後不応期と呼ばれる、やたらと冷静になってしまう時間が存在しますが、女性の場合は間髪入れずに何度もオルガズムを感じることができるのです。

マルチプルオルガズムを感じるのに適しているのは中イキです。特にポルチオで感じるオルガズムは大きな快感の余韻が残り、その余韻の中で再度オルガズムを感じるとエクスタシー状態になるのです。ポルチオで感じるオルガズムは余韻が数十分続くこともありますので、その間はエクスタシー状態になりやすいというわけですね。ちなみに、女性全員がマルチプルオルガズムを感じることができるわけではありません。オルガズムの感じ方は個人差が大きいことを理解しておきましょう。

男女のオルガズムの違い

男女のオルガズムの感じ方は大きく違います。興奮する対象から、快感の感じ方まで違うものです。これらの違いを理解せず、普通に生活していればセックスに対する認識のすれ違いや意見の行き違いが出るのは当然のこと。

次は、具体的に男女のオルガズムにどのような違いがあるのか解説します。

興奮する対象の違い

男性と女性で興奮する対象も変わってきます。男性の場合は恋愛対象の女性が出演しているセックスシーンで興奮を見せる人が多いのに対し、女性は登場人物の性別は関係無しに興奮することができるそう。また、傾向として、男性は直接的な視覚刺激もしくは嗅覚を刺激されると興奮するのに対し、女性はそのシチュエーションや相手との関係性、愛情で興奮する傾向が高いとされています。どちらかと言うと女性の方が想像力に長けていて妄想が得意なのです。良く”女性は脳でオルガズムを感じる”と言われていますが、何となくその意味が分かる気がしませんか。

大昔、もともと男性は外で狩りをする生き物でした。そのため動いているものを目で追うことや、香りで判断することに長けています。対し女性は村で子供を育て、守る役割がありました。そのため相手の様子を伺ったり、コミュニケーションを取ったり、様々なことを想像したりするのに長けています。私は、こういった昔の名残がオルガズムにも関係しているのではないかと思っています。

女性は男性の10倍感じる?

女性はセックスの際男性の10倍にもなる強い快感を感じていると言われます。しかし、これはオルガズム開発できている女性だけの話。大体セックスをしている健康な成人女性のうち半数はオルガズムを知らないという研究結果があるように、そもそもオルガズムがどんなものだかわからない女性は多いのです。しかし、女性がオルガズムを感じることができるようになれば男性の比じゃないくらい気持ち良くなれるというわけです。

また、快感が長く持続するのも女性です。男性のオルガズムが長くて数十秒で終了するのに対し、女性は長いと数十分もオルガズムを感じることができます。数十分もオルガズムを感じ続けたらちょっと健康に影響が出そうな気もしますが、これは問題ないのだそうです。余談になりますが、オルガズムは女性にも男性にも良い影響をもたらします。これについてはまた今度…。

男女の感覚の感受性の違い

セックスに対する認識もまた、男女で違います。快楽を追及(生理的な欲求を追及)するためにセックスをする男性に対し、女性がセックスをするときは愛情確認をするためだったり、パートナーとの関係性を意識してのことが多いです。もちろんこれは全ての人に該当するわけではありません。

男女のオルガズムの感じ方を理解する大切さ

上記でお伝えしたとおり、興奮する対象から快感の感じ方、感受性まで違う男性と女性。これらの違いをお互いに理解することは、パートナーと円満な関係を築いていくためには不可欠です。男女のオルガズムの感じ方を理解する必要がある理由として、私は下記の2点を挙げます。

1.パートナーとの信頼関係構築
2.テクニックの上達

それぞれ詳しく解説していきましょう。

パートナーとの信頼関係構築

男女のオルガズムの違いを理解しておくと、パートナーに無理を強いたりすることもなく相手への理解を示せるので、信頼関係構築につながります。例えば男性は射精後プロラクチンというホルモンの影響で不応期があることを理解していれば、「私はもう一回セックスしたいのにしてくれない!愛情がないんだ!」となることはないでしょうし、男性も女性の性感帯は開発が必要なことを理解していれば「どうして僕のテクニックを駆使してもオルガズムを感じないんだ!?」と焦ることもないでしょう。

このような相互理解がパートナーとの信頼関係構築に繋がるのです。

テクニックの上達

テクニックの上達もまた、男女のオルガズムの違いを理解することでより捗ります。テクニックというものは、ただ単に技術を駆使すれば何とかなるものではありません。相手の感じるポイント、感じやすい強さ、シチュエーションなどを熟知して、適切に繰り出していくことで初めてテクニックとして成立するのです。相手がどう思っているか、感じているかを理解しないまま繰り出しても、それはただの自己満足です。

テクニックやコミュニケーションは相手あってこそ。相手を理解することで成り立ちます。相手ありきのことですからね。

↑男性向け、女性にオルガズムを感じさせたい場合はこちらもご覧ください。

まとめ

今回は男女のオルガズムの違いを解説しました。男性は射精があって…など、なんとなく理解していた人は多いでしょう。しかし、オルガズムにも様々なタイプがあり、どのような感じ方をするのかも合わせて知っておくことでパートナーをより理解することにつながります。男女のオルガズムの感じ方を理解し、今よりもっと良いセックスに役立ててくださいね。